劇作家もとい激作家より

ソラシロ≒クウハク

夫婦喧嘩したら、
今の奥さんに部屋を追い出されちゃった男がいて、
とりあえず、夜露をしのがなきゃってことで、
四年振りに前の奥さんに会いに行く。
あんた、よく会いに来れるね、
なんて辛口の前の奥さんは、ちょうど再婚を考えていて、
男は何日か泊めてもらう代わりに、
その前の奥さんの再婚を手伝わされる。
そんな情けない奴が主人公の、お芝居です。

前の奥さんには、娘が1人いて、
でもそれは実の娘ではなく、
お姉さんの子供だったりするのだけど、
ワケあって一緒に暮らしてて、
その子は、この情けない男にほのかにあこがれていたりする。
登場人物は8人出てくるんだけれど、誰もが片想いで、
8本の恋の矢印は1組も向かい合うことが決してなく、
みんな内側に空白を抱えています。
その空白を何で埋めるかって言われたら、
何かで埋める人もいるし、
空白を空白のまま抱えて大切にする人もいる。
多分、それはバラバラでよくて、人と同じである必要は全くない。
そして、クウハクなんて言うと、なんだか物悲しげだから、
僕はソラシロって呼びます。
空っぽで、真っ白で、空のような、でも物悲しげでもない、何か。
そんなソラシロをお見せできたらと、思っています。

鈴木厚人


BACK