2014年04月01日
 ■  「匂衣・タイヴァージョン」、準備開始!

いよいよ、タイの演劇人とのコラボーレション企画
「匂衣(におい)~The blind and the dog~」(タイ・ヴァージョン)
の準備が始まりました。

劇団印象-indian elephant-では、
この企画を手伝ってくれる方を募集しております!
ご興味のある方はメールください!
公演は10月か、11月を予定しております。
※atsutos★inzou.com ★を@に変えて、ご連絡ください。

しかし、プロジェクトの規模をどこまでの大きさにしたらいいんだろうか?
やりたいことはいっぱいあるが、お金が充分にあるわけではない。
タイ公演も視野に入れるべきか、とか。
他には、できれば、タイ・ヴァージョンだけでなく、
オリジナルの韓国・ヴァージョンとのダブルキャストにもしてみたいし。

夢と現実を、うまく交通整理していかなければ。

2010年09月03日
 ■  目が見えない人とお芝居を見る

8/21(土)。晃代さんとお芝居を見に行く。
世一さんが主演しているリーディング公演、

「走れゴスポディン」
作:フィリップ・レーレ
演出:中野志朗(文学座)

ドイツの戯曲の、日本語翻訳による朗読公演。

晃代さんは、匂衣のことを手伝ってくれた視覚障害者だ。
当日、アフタートークがあり、
翻訳者の人が、
「リーディングだとこの戯曲の魅力を伝えきれただろうか?」
「お芝居は、本来なら目で見るものだから」
「お芝居の魅力は、本当は視覚的なものだと思う」
と連発していて、
その言葉に僕は心底笑ってしまった。

お芝居が、目で見るものだけなら、
ここにいるお芝居を楽しんでいる目が見えない人は何なのだろう?
観客じゃないって言うのかい?

しかし、僕も晃代さんに出会う前なら、
匂衣という作品を創る前なら、
同じく、お芝居の魅力は視覚的なところにあると言ってたかもしれない。

目が見えない彼女がお芝居を好きだからといって、
芝居は視覚じゃない、聴覚だ!と単純化してはいけない。
じゃあ、何?

リーディング公演だからか、
多くの目が見える観客は、目を瞑って"見よう"としていた。
それはなぜか?
目を閉じて、想像しようとしたのだと思う。
リーディング公演は、たしかに視覚的な魅力に欠ける。
だからこそ、想像しようとした。

外部の刺激が、観客の心の中で像を結ぶこと、
視覚や聴覚を使って、観客が想像し、心で見ることができること、
それこそが芝居の魅力なのではないか?
じゃなかったら、晃代さんはあんなに嬉しそうな顔をして、
お芝居を"見ている"ことの説明がつかない。

心で見るというか、心で起こるというか。

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匂衣に関しての晃代さんのレポートはとてもおもしろい。
未読の方は、是非読んでみてください。

視覚障害者から見た、匂衣というお芝居 その1
視覚障害者から見た、匂衣というお芝居 その2

2010年06月13日
 ■  視覚障害者から見た、匂衣というお芝居 その2

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視覚障害者の堀口晃代さんに、書いていただいた、
レポート「視覚障害者から見た、匂衣というお芝居」その2です。

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2、宣伝をどうするか
 本当は自分が初めの土曜日に観て、MIXIや観劇関係のMLにレビューと宣伝を乗せたかった。しかし今回風邪を引いてしまい、楽日まで劇場へ行けなかったので、その機会を逃してしまった。
 視覚障害者は、街中や電車内に出ている散らしを見て情報を得ることが難しいので、ネットやMLや点字図書館発行の雑誌などを活用して「匂衣」の宣伝をできたらよかったかもしれない。そうすれば、私以外の視覚障害者も、劇場へ足を運んでくれたのではないだろうか。又、劇団HPの公演案内にも、「視覚障害者の生活を描いた芝居」というようなコメントがもっとはっきりと書かれてあると、視覚障害関係の人たちも関心を持ったのでは?

3 駅からのガイド
 ある程度自立している視覚障害者であれば、劇場の最寄り駅までは行ける。だが、そこから劇場に辿りつくのは難しい。それが小劇場であればなおさらだと思うので、駅からガイドしていただけたのは、とてもありがたかった。

4 劇場内でのサポート
 小劇場では、音声ガイドをつけたり点字のパンフレットを準備するのは困難かもしれない。しかし、開演前もしくは終演後に、舞台セットなどを説明してもらえるとよい。
 今回の作品では、点字で「よそべえ」と書かれたよそべえの絵が舞台に出ていたが、その時点では、私にはわからなかった。終演後にそれを聞き、そこまで工夫をこらしたものがあるのならと思い、折角なので触らせてもらった。このように特徴的なものだけでも実際に触れられたなら、視覚障害を持つ観客も、よりいっそう芝居を楽しめると思う。

5 役者としての可能性
 この作品では、主演のソヌが、「韓国人である」という点を登場人物の個性にして、観客を引きつけていた。
 彼女の熱演を見ながら、私は思った。「韓国人の役を韓国人であるソヌが演じたように、視覚障害を持つあやかを、実際に目の見えない役者が演じたらどうなるか?」と。条件に合う視覚障害者がもしも見つかれば、今後、その人に目の見えない役・見えにくい役をやってもらう機会があってもよいかもしれない。

2010年06月01日
 ■  視覚障害者から見た、匂衣というお芝居 その1

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劇団印象-indian elephant-では、
「匂衣」の公演の客観的な評価を、きちんと形に残したいと考え、
その一環として、脚本執筆の際に取材をさせていただいた、
視覚障害者の堀口晃代さんに、
「視覚障害者から見た、匂衣というお芝居」というテーマで、
匂衣を観劇して、感じたこと・良かった点・問題点・今後への課題、などを、
文章にしていただきました。

僕らの規模の劇団が、視覚障害の方を観客に想定した時に、
どういったことが問題になるのか、
作品的なこと、劇場への案内のこと、作品を楽しむために足りないもの。
僕ら以外の劇団にも参考になればと思います。

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視覚障害者から見た、匂衣というお芝居
2010.5.9 堀口晃代

1 作品について
 私は、2010年4月25日、17:00の特別公演を観劇した。その際、私が最も注目したのは、目の見えない登場人物である彩香の描かれ方だった。何故なら、私自身、彩香と同じように幼い頃視力を失い、全く見えない「全盲」だからである。

 作品中には、視覚障害者の生活が誇張せずリアルに描かれており、それがとても嬉しかった。まずは、彩香の登場シーン。彼女は、「ママ、私のドライヤー知らない?」といいながら、応接間へ入ってくる。見える人たちも物を無くして困ることはあると思うが、視覚に障害があると、無くし物をより見つけづらいという事実が、この台詞からよくわかる。

 続いて、母親の台詞。犬を演じる人たちに向かって、「視覚障害者は、まず部分を把握してから全体をとらえる。」と説明する。これも事実である。そして作品の中では、犬の演技が混乱したためにそれぞれの部分を上手く表現できず、「どうしてお腹に尻尾があるの?」という彩香の発言を引き出しているところが面白かった。

 「今あなたがやっていることは、私が目が見えていたらできないことなんだからね。」という彩香の台詞も印象に残っている。この発言には、彼女のいらだちや怒り・悲しみが込められている。私は、見えないことでいじめられた体験はほとんどない。しかし、見える人たちにはごく簡単にできることでも、見えない自分には難しいことに直面した場合には、この場面の彩香と似た感情を抱く。それゆえに、この台詞も心に響いた。

 「サイババってどんな髪型なの?触ってもいい?」という彩香の台詞には、好奇心旺盛な彼女の性格が表れていて、とても魅力的だった。実際、全ての視覚障害者が「触ること」を好むわけではない。けれども、私のように触覚による経験が大好きな人もいるのだということが、この台詞から観客の皆様に伝わったなら幸いである。

 「何で人の表情が見たいか考えてみたの。私がイメージしているのと同じかどうか確認したいから。」という彩香の説明は、実際に私が劇団印象の皆さんとお話した内容を取り入れてくださったものだった。これも人によって個人差はあると思うが、「もしも目が見えていたら何を見たいですか?」という問いに対する私の答えである。この作品をきっかけとして、観客の皆様にも役者やスタッフさんたちにも、「自分が本当に見たいもの」をぜひ考えてみていただきたい。

 彩香は目が見えないが、映画鑑賞に出かけたり、ダンスもする。目が見える人たちと同じような趣味を持っているのである。又、化粧をした顔を母に見せまいとして、必死に隠したりもする。顔を隠すということは、つまり、自分は見えなくとも、他人の目線を意識しているのである。こうした彩香の描かれ方も嬉しかった。何故なら、それは、小さい頃から目が見えない視覚障害者の等身大の姿だからである。

 ちなみに、彩香が化粧をした顔を隠しているのかどうかについては、見えない私には確信が持てなかった。だが、彩香の声がこもっていたことや、「眠いの?」という母の問いかけから、ベッドかソファーなどに潜りこんで顔を隠しているのだろうと私は想像した。

 同じく、幕開きのシーンで韓国人の女優が何かを壊してしまう部分も、はっきりとはわからなかった。それでも、壊したものの金額から、高価な品物であることは想像できた。

 1つ残念だったのは、「あの子の部屋にあるものは、どんなに小さなものでも動かさないでください。」という母の台詞が、稽古を拝見した際には入っていたのだが、本番ではカットされていたこと。(私が聞きもらしたのかもしれないが)。視覚障害者と関わるときにこれはとても大切な点なので、カットされていたのであれば、ぜひ入れていただきたかった。

2010年05月12日
 ■  「匂衣」(におい)・ワンダーランドのレビュー

週刊マガジン・ワンダーランド 第190号に、
「匂衣」のレビューが掲載されました。

◎人心の機微に迫り、表現の幅広げる
今井 克佳

http://www.melma.com/backnumber_161360_4848160/

2010年04月28日
 ■  「匂衣」千秋楽、僕の演劇人生の中でのベストアクト!

「匂衣」の千秋楽、4/25(日)の17時の特別公演は、
僕の演劇人生の中でのベストアクト!
奇跡のような素晴らしいパフォーマンスでした。
そのステージの感想を書いてくださった方がいたので、転載します。

http://blue.ap.teacup.com/chigusa/344.html

2010年04月26日
 ■  第13回公演「匂衣」、終了!

劇団印象-indian elephant-、第13回公演「匂衣」
終了いたしました。
ご来場の皆様、どうもありがとうございました。

4/25(日)の13時開演の回、急遽公演中止となってしまい、
ご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び致します。

17時開演の、特別公演は無事行うことができました。
突然の演出変更、ご案内だったにもかかわらず、
たくさんの皆様にご来場いただきまして、
本当にありがとうございました。

nioi_T3_0305.jpg
写真:青木司

いくつかレビューもアップされてます。

東京小劇場観劇速報
http://fringe.jp/scripts/rss/tokyo.phpより

しのぶの演劇レビュー
因幡屋ぶろぐ

是非、ご覧下さい!

2010年04月25日
 ■  【※緊急※お詫びとお知らせ】

【※緊急※お詫びとお知らせ】

いつも劇団印象-indian elephant-を応援していただきまして、
誠にありがとうございます。
4月16日に幕を開けました第13回公演「匂衣」、とうとう25日の
最終日を迎えるに先立ちまして皆様にお詫びとお知らせがございます。

24日夜、主演のベク・ソヌが、
上演中にアキレス腱損傷の大怪我を負うという事故が
発生してしまいました。すぐに病院で手当てを受け、足以外への影響は
ありませんが、現在ベクは松葉杖なしでの歩行は難しい状況です。
演出の関係上、本来の形での公演は不可能と判断し、中止の検討を致しました。

しかしながら、楽しみにしてくださっていたお客様や、このお知らせを
事前にお伝えすることができず劇場まで来て下さったお客様のために、
何かできることはないだろうかと考え、次のように致しました。

25日(日)13:00~ 公演中止
25日(日)17:00~ 特別公演

本来の演出・公演とは違うということを了承のうえ、
17:00からのステージにお越しいただけるお客様には、
特別公演の形で上演させていただく予定です。
このような形でお届けすることになったこと、
大変申し訳なく思っておりますが、最大限を尽くし、
本作品を楽しんでいただけるような、代替公演を行う所存です。
万障お繰り合わせの上、ご来場いただければ幸いです。

どちらの回につきましても、チケット事前購入のお客様への払い戻しは
当日劇場にてチケットの引き換え・もしくは後日振込にてお手続きいたします。
13:00で予約を頂いているお客様は自動的に17:00に振り替えさせて頂きますが、
キャンセルの場合にはもちろん手数料等は一切不要です。

つきましては、特別公演にご来場をお考えのお客様は、
大変お手数ではございますが、
事前にticket@inzou.comまでのご連絡をお願い申し上げます。
お電話にても受付させていただきます。

日を追うごとに演出に手が加えられ、育っていくロングラン公演の最終日を
このような形で迎えることになり、改めて、心よりお詫び申し上げます。
今後とも劇団印象-indian elephant-をどうぞよろしくお願いいたします。

劇団印象-indian elephant-
プロデューサー まつながかよこ

2010年04月21日
 ■  朝日新聞に載りました!

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昨日(4/20)の朝日新聞の朝刊に匂衣の記事が、
写真付きで大きく載りました。
東京版の、特に都心向けの版です。

asahi100420.jpg

朝日新聞を購読されている方は是非ご覧下さい!

あと、朝日新聞以外で匂衣を取り上げていただいた記事を、
twitterで紹介しましたが、ブログでは紹介していなかったので、
以下にまとめました。

統一日報:
日韓国際交流公演「匂衣(におい)」 韓国人女優 ペク・ソヌが参加
~演出家・俳優・観客、三つ巴の挑戦が始まる~
http://news.onekoreanews.net/detail.php?number=53660&thread=01r05

統一日報:
ひと=白旋又(ペク・ソヌ)さん(「劇―發電所301」女優)
~日本で初舞台へ 韓国から単身挑む~
http://news.onekoreanews.net/detail.php?number=53665&thread=01r04

東洋経済日報:
<韓国文化>「国」を越え、人間同士の交流を
http://www.toyo-keizai.co.jp/news/culture/2010/post_3894.php

民団新聞:
ベク・ソヌさん招いて交流公演 東京で劇団「印象」
http://www.mindan.org/shinbun/news_bk_view.php?page=1&subpage=2253&corner=6

2010年04月19日
 ■  匂衣、本日4日目!

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匂衣、本日4日目です!

当日のお席は毎公演、ご用意しております。
飛び込みでの観劇お待ちしてます。

お客さんから、もっと文化交流ぽい話も見たかったっ的な感想を
何人かからいただきました。
どういったものが文化交流ぽいのか、
なんとなくわかります。

ソヌの台詞はほぼオール日本語ですが、
稽古中は韓国語の台詞も結構ありました。
ただ、韓国語の表現を増やした時に、
日本の観客にわからないまま見せていいのか?という議論があり、
日本の観客にはオール日本語で表現したい、
それにこだわったのは、他ならぬソヌでした。

韓国語の表現のために字幕を使うというやり方もあります。
ただ、字幕翻訳の1 秒の発話内容に対して4 文字の和訳、のクオリティー。
そもそも韓国語→日本語のベースの翻訳。
予算も時間もノウハウもない中では、
お客さんに提供していいクオリティーを維持できないと考え、断念しました。

僕自身が、まだ韓国と日本は何が同じで何が違うのか?
まだ掴みかねてるところもあります
(掴みきることなんてありえないでしょうが)。
今後もソヌや他の韓国の演劇人との交流は続けていきますので、
もうちょっと待ってください。

兎にも角にも、多くの方から絶賛をいただいている、
ベク・ソヌをたくさんの方に見ていただきたいです。
そして、それに負けじと応戦している日本人キャスト陣も。

見ていただき、文化交流や演劇についてたくさんお話できたら嬉しいです。
ご来場お待ちしております。

2010年04月17日
 ■  匂衣公演・無事開幕!&公演写真

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昨日、初日を無事迎えることができました。極寒?の中、お足を運んでくださったみなさま、本当にありがとうございました!

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photo by 青木司

とても評判がいいです!
twitter上で感想をいただいてます。

@blankimai: 下北沢シアター711で、劇団印象(いんぞう)の「匂衣」初日を観る。韓国人女優を主役に据えた5人芝居。80分。小品であるが、作品が確実に深みを持った感あり。素直に心に響いた。ミニシアターとして使われる場所らしくふかふかの椅子がありがたかった。二週間公演。

2010年03月25日
 ■  俳優たちは人物を見せ、演出は世の中を見せる。

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3/24にソヌに言われたこと。

演出が新しい刺激を受けるために、
俳優たちの演技を何度も利用してはいけない。
今日の練習で何かが起き、発見をしたならば、
それを明日の練習では俳優の新しい刺激になるように、渡す。
例えば、前日の俳優の即興が取り込まれている台本を渡すとか。
そうすれば、俳優は、即興の演技にも意味を見出すことができる。

そして、俳優たちは人物を見せ、
演出は世の中を見せるものだということを、忘れないで。
俳優は細部を考え、演出は全体を考えるのだ。

2010年03月24日
 ■  見るという動詞、見るという言葉。

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昨年の4月に世一さんが稽古場に来た時に、
「即興の課題を出す時は、
名詞のキーワードではなく、動詞か形容詞のキーワードを与えたほうがいい」
というアドバイスをもらった。
今思えば、とても大切なことを教えてもらった。僕の金科玉条になった。

特に、演出において、シーンや瞬間の、
動詞を認識することはとても重要な気がする。
役者は、動詞を意識するだけで演技がとってもclearになるし。

「匂衣」の動詞は、「見る」だ。
だから、「見る」ことについて、ひたすら考える。
しかし、日本語の「見る」には、
ただ単に、「見る」=watch,look,seeもあるけど、
「なになにしてみる」という「見る」もある。
この「なになにしてみる」は、英語に訳すとtryなのかな?
とりあえず、tryでいいや。
try~は、日本人にはやってみる、やって+みる、なのだ。
つまり、日本語では、未来へ向かう動作に、見るという言葉がくっつく。
日本語の「見る」という言葉は、いつも未来を見たがっている?

2010年03月22日
 ■  ソヌの身体や表情を見せたい

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ソヌが、韓国語で喋るシーンをどうするか?
いろいろな方法を模索中。
基本は、日本語で物語は語られていくが、
途中、どうしても、ソヌに韓国語を喋らせたい。
不自由な日本語の表現から開放された、
彼女の身体や表情を見せたいのだ。

大久保の飲食店に、
チラシやポスターを置いてもらい回りする。
ソヌの活躍のおかげでお願いした、
ほとんどのお店で置いてもらえた。

baeksunwoo.jpg
飲食店回って、休憩中のソヌ。

2010年03月20日
 ■  俳優を見るという一点に集中する

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西宮さんと深夜に舞台美術打ち合わせ。
彼女が持ってきてくれたプランを元に議論。議論。議論。
まだここには書けないことばかり。

なので、稽古のこと。
何の演出のアイディアもなしに稽古に行く。
以前はもうちょっと準備をしていったが、
ある程度、準備をするということを捨てる。
そして、俳優を見る。ただ見る。集中力を持ってただ見る。
準備をしていくとそれをこなそうとして、
俳優をただ見るということが疎かになる。
だから、俳優を見るという一点に集中する。

そこに何かがある。そこにしか何かがない。

すぐには見えてこない。ちょっとだけ待つ。
すると、ちょっとだけ見えてくる。
見えてきたものを、役者に伝えて、
もう一度やってみると、さらにもう少し見える。
その見えてきたものを伝え、、、
繰り返す。

当たり前のことなんだけど、そこにしか演劇はない。

2010年03月17日
 ■  月を見ろ、俺の指先は見るな!

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公演初日まであと一ヶ月。
ついに、トラブルが発生し出した。
議論が増える。
これまで、わかり合っていたかのように見えて、
実は、細かいところはわかり合っていなかったことが、わかり始める。
でも、
「日本語を100%理解していたとしても、
相手の言ってることが100%理解していることなんてありえない」

だからこそ、
「俺が月を指差したら、月を見ろ、俺の指先は見るな!」
という、セイル兄の言葉を思い出す。

言葉そのものの意味ではなく、
言葉の向こうで、言葉の先で、相手は何を伝えようとしているのか、
それを考えなければ。掴まなければ。

2010年03月16日
 ■  もし目が見えるなら何を見たいですか?

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本質をつかめてない時は、何をやっても時間だけがかかり、
パフォーマンスのクオリティーも低い。

今回は、
どうしても「家族」がストーリーの中心にならない物語を書いてみたかった。
僕自身があまり人付き合いがうまいほうではない。
社交的な人間ではないし、
常に好奇心をオープンに開いているというタイプではない。
だからこそ、「他者」と「他者」が出会うという物語を書いてみたかった。
それを書くことによって自分のことを変えることもできるかもしれないし。

日曜日の稽古には、
舞台美術の西宮さんから紹介していただいたAさんに来てもらった。
Aさんは目が見えない。
僕がAさんにお会いするのは2度目で、
前回は、池袋の東京芸術劇場の中にある喫茶店で4時間ぐらいお茶をした。

今回は稽古場で、だから、人がたくさんいる。
僕は、僕以外の人が、目が見えない人とどう出会うのか?
を目撃することができた。
それはとても興味深かった。
ある役者は、「自分の声はどういう風に聞こえる?」としきりに質問していた。
ある役者は、「(寝て見る)夢はどんな風に見えるのか?」と聞いていた。
「将来の夢は何か?」と聞いている人もいた。
なぜその人がその質問を聞きたいと思ったのか、それを考えることは、
Aさんの答え以上に、本質を掴むヒントになる気がする。

僕は、
「もし目が見えるなら何を見たいですか?」
という質問をぶつけてみた。
彼女の答えは、僕にとっては全く予想外のもので、
とてもびっくりしてしまった。
お芝居に使うかもしれないのでここでは書けないが、
機会があれば紹介したい。

2010年03月13日
 ■  稽古場での世間話 in English

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ソヌは、だいぶ日本語を話せるようになってきてるし、
聞き取れるようにもなってきている。
とはいえ、まだまだ。
稽古場で世間話したら、高田さんが「英語で話します?」
気がつけば、ソヌがちょっとつまらなさそうにしている。
意図せずに、内緒話をしているみたいになっていたわけだ。

それからなんとなく世間話でもみんなが英語を使うようになった。
それぞれのブロークン・イングリッシュでだけど。

俺も韓国語よりも、圧倒的に英語で話しちゃう。
そのほうが早いからね。
韓国が、漢字を捨てないでくれていれば、
漢字での筆談が一番早かったかもしれないけど。

2010年03月11日
 ■  マックの無料コーヒー

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我が父からもらったマックのコーヒー無料チケットの期限が、
今日までだったので、ソヌを連れて、自転車でマックに行く。
正直、俺は脚本を書くのに集中したかったので、
マックなんぞには行きたくなかった。

というのは、ソヌは自転車に乗るのが超下手で、
お前歩いたほうが早いんじゃない?って時が多々ある。
急げば5分で行けるのに、10分かかる。
俺は、なんとかマックに連れていかないように仕向けたかった。
だが、、、

ソヌ「アツトサン、マック、タダダヨ。行カナキャ」
俺「・・・」
ソヌ「今日マデ。私イッパイ持ッテル」
俺「・・・(知ってるよ。俺があげたんだから)」
ソヌ「イッパイ持ッテル。コーヒータクサン飲メル」
俺「・・・(別に一枚でもおかわりは無料だから関係ないんだ)」

とにかく、マックに行った。
アイスクリーム買わされた。
でも、わりと美味しかった。
稽古でもソヌは機嫌が良かったから、まあいいか。

2010年03月08日
 ■  自己認識ができるのがプロ

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ソヌがひらがなを読めるようになったことに安心して、
書き直した台本を日本語版しか用意しなかったら、
稽古が止まってしまった。

ソヌは、読める(音読できる)けど、
意味はわかるようになったわけではないのだ。
意味がわからなければ、どう表現していいかわからない。
だから、ソヌは演じられなくなってしまった。
慌てて休憩を入れ、簡単な翻訳版を作る。これには時間がかかった。
今回のプロジェクトでは、
ソヌが使える台本を用意するまでが、台本の準備なのだと改めて認識する。

そして、日本語のイントネーションや発音にてこずるソヌを見ながら、
日本語の構造や音声体系を知る。
というのも、ソヌは、言葉を極めて学術的に理解しようとする。
この言葉の時に、舌はどう動いているのか、声帯はどうなっているのか、
イントネーションが変わると意味がどう変わるのか、
そういうことを一つずつ詰めていく。
世一さんが言っていた、自己認識ができるのがプロという言葉が、
頭によみがえってきた。

2010年03月06日
 ■  韓国人が一番嫌いな国

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今年が韓国併合100年だったことに、知人からのメールで気づいた。
そんな年に、初めて日韓国際交流公演やるなんて狙いすぎだね。
よし。狙いすぎよう。

何かの話で聞いたが、
韓国人が一番嫌いな国は日本なのだが、
一番好きな国も日本らしい。
ちなみに、二番目に嫌いな国は中国なんだけど、
二番目に好きな国には中国は入ってないんだって。
この複雑な感じ。どう思います?

さて先日、ソヌに納豆を食べさせてみた。
最初、ちょっと嫌そうな顔をしたが、
キムチと一緒に食べてみなと言ったら、
意外といけたらしく、パクパク食ってた。
納豆は、日本人のSoul Food!
キムチは、韓国人のSeoul Food!

2010年03月05日
 ■  日本人は心の動きがムピョジョン?

韓国人の感情表現と、日本人の感情表現の違いが問題になった。
俺が、それは韓国人的な演技じゃないか?
日本人はそういう風に感情を見せないんじゃないか?
もっと感情を表さないでほしい、と言ったら、
ちょっとしたディスコミュニケーションが起こった。

ソヌ「ムピョジョン(無表情)ってこと?」
俺「思いがないわけではない。日本人は思ってもあまり表さない」
ソヌ「韓国ドラマは日本人も見ている。見て笑って涙する。
 感情表現は世界共通なのではないか?」
俺「韓国のドラマとして見てる」
ソヌ「ではなぜ感動するのか?」
俺「そういう感情表現に憧れているのかもしれない。
 したいと思ってもできないから」
龍田「そういう文化の差という風に決めてしまうんじゃなくて、
 単におもしろい/funnyな、シーンにしてほしいってことなんでしょ?」
俺「そうかもしれない。Anyway let's try!」

というようなやりとりを、
英語、日本語、韓国語、チャンポンしながらやっている。
一番伝えたいことを、細かく伝えたい時は、エキサイトの翻訳サイトを使って、
直訳でもいいから長文で伝えている。
次、何するか?とか瞬発的な指示や演出は英語か韓国語で伝えている。

2010年03月04日
 ■  言葉は道具

ソヌの勉強スピードはかなり速い。
いつから日本語を学び始めたかはわからないが、
(昨年の年末にソウルで会った時は、日本語は全く喋れなかった)
日本に来てからも猛勉強していて、ひらがなが読めるようになった。
まだ3日目だぞ?すごい!

ただ、台詞の暗記は難しいらしく、8時間かけたが、
2ページ分(およそ2分ぐらい)しか覚えられなかったらしい。
なんだか、赤ん坊の成長を見守る父親のようだ。

俺はというと、昨年末のワークショップ参加で、
ハングル文字を一週間で読めるようになった。
基本的には、ローマ字と同じ構成(子音と母音の組み合わせ)なので、
慣れれば簡単。
会話は、韓国語の名詞は覚えられるが、動詞と形容詞を覚えるのが難しい。
なんとか、漢字語を中心に覚えていくしかない。
(漢字語は例えば練習するとか、漢字をベースにした単語。
読み方が決まっているので、音読みが一種類増えたと思えばいい)

ただし、言葉は道具でしかない。
言葉によって何を伝えたいのか?伝えるべきものを持っているのか?
それが問題だ。

2010年03月03日
 ■  異国の冷蔵庫

西宮さん(美術)と世一さんから、もっとブログを書け、
とくに世一さんから、今後、韓国との国際交流公演する人のために、
記録を残せというお達しを受けた。
というわけでこのブログも頻繁に更新しよう。

今日が3/1(月)で、ソヌさんの滞在2日目。
これから、4/25(日)の本番終了まで、約2ヶ月日本で過ごすわけだ。
といっても残念ながら毎日朝から晩まで稽古ができるわけではない。
俺達は生活費を稼がなければならないから、仕事に行く。
そこで、ソヌさん(面倒くさいので以下ソヌ)には、
稽古がない時間は必死で日本語を勉強してもらう。
俺が言わなくても、ソヌは勝手に日本語を勉強している。
つーか、まじめだね。まじめなんだけども、、、食う。
すごい食いっぷりだ。食う!ソヌ、食う!

まあ、遠慮して、食わないよりはいいよね。
冷蔵庫もすぐ勝手に開けた。いいよねそのフレンドリーな感じ。
でも一日ぐらいちょっと遠慮しようよ。
慎み深さを演じようよ。一日だけでいいんだ。
なんかこう初めて異国の冷蔵庫を開けちゃう瞬間!
みたいな感動はないかい?
そうここは異国だよ。異国なんだよ!

「アツトサンモ、ヨーグルトタベナヨ」

うん、そうだね。ヨーグルト美味しいよね。
でも、そのヨーグルト俺のだから。
君が先に食べてるそのヨーグルト俺のだから!
ああ、なんて心の狭い男なんだ。俺は。

2010年03月01日
 ■  ベク・ソヌがやってきたヤァ!ヤァ!ヤァ!

日韓国際交流公演やります!

日韓国際交流公演
劇団印象-indian elephant- 第13回公演
◇「匂衣(におい) ~The blind and the dog~」◇
http://www.inzou.com/nioi/

というわけで、昨日、ベク・ソヌさんがやってきました。
羽田に14時着。17時から、1回目の稽古。
そして、英語と韓国語で演出した最初の稽古。

日本語でのベシャリがうまくない俺にとっては、
シンプルな言い回ししかできない外国語のほうが、
意外とストレートに伝わった。
というか、
なぜ日本語だといろいろ言い過ぎて相手をわかんなくしてしまうんだろう?

まず、信頼関係を築かなければ。
しかし、どうすればそれは築けるのだろう?
人が人を信頼するという時は、心に何が起こるのだろう?
そういうことに全く関心を払ってこなかたのが、今の俺の弱点になっている。