匂衣の韓国公演のために、
臨時職員として働いていた、せんがわ劇場を、
一旦、退職していたのだけど、
この度、再就職することになりました。
4月から、とりあえず、二ヶ月契約という微妙な契約なのですが、
また劇場で働きます。
関係者の皆様、よろしくお願いします。
せんがわ劇場の仕事にはだいぶ慣れてきたので、
次の契約期間では、日々の業務をこなしながら、
どういったプラスアルファができるかを、
少し考えながら、やってみたい。
とはいえ、今の立場で僕ができることは、
基本的には、広報的なことで、
アイディアを出していくことぐらいだからなあ。
まあ、マイペースでやっていきます。
日本に帰ってきました。
更新が滞っていたのは、稽古が佳境を迎えていたのと
ひどい風邪を引いてしまったのです。
韓国、ドヨ創作スタジオでの公演は、とても好評で、
「匂衣」は、密陽夏の公演芸術祝祭へ招聘されることになりました!
韓国語による、コリペの劇団員版の「匂衣」も動き出す気配もあり、
そっちの方向での発展も、僕は期待しているところです。
とにかく、8月に、今度は参加者として演劇祭に行くことができるので、
そこでまたたくさんの刺激を受けて来たいと思っています。
また、今回、作り上げた「匂衣」をあらためて、
今のメンバーで、練り上げたいと思っています。
どうぞ応援よろしくお願いします!
ソウルのアルコ劇場にて、ベク・ソヌとイー・スヨンと。
下記のリンクに詳しいですが、
密陽夏公演芸術祝祭
http://www.wonderlands.jp/archives/19006/
密陽夏公演芸術祝祭は、
小さな町にものすごくたくさんの人が演劇を見に集まってきます。
その風景だけでも一見の価値がありますので、
ご都合がつく方は、是非いらしてください。
それでは、ありがとうございました!
3月9日(金)
ドヨの一日は朝の散歩から始まる。
7:30に集合して、30分弱、付近をゆっくり歩く。
この土地は美しい山と川に囲まれている。
日常的な時間から離れ、詩的な時間の中を、
僕らは泳いでいる。
散歩中のユニさんとドヨの景色
講義の後は、各チームに分かれる。
今日は、細かく止め通しをやったのちに、止めずに通し稽古。
僕は、韓国語の字幕を作るために、
台本の変更部分を、ひたすらWordで修正。
小道具、衣装も、大方揃ってきて、いよいよ本番間近という感じ。
このワークショップで僕は生まれて初めて、
舞台俳優として、稽古場にいた。
演出家の何気ない一言に傷ついたり、
俳優というのは、並外れた集中力が要求されることを知ったり。
(自分の身体が今どうなっているのかを把握しながら、
台詞の音程、テンポを気にし、なおかつ、
感情を載せなければならない。それを無心でやるのだ)
作家の視点では問題なくても、
俳優の視点では気になる台本のキャラクター造形。台詞。
演出家の思考では問題なくても、
生理的に納得できないテンポや舞台上の構図を重視した動き。
むしろ、今までそれをわかっていないで、書いて演出していたかと思うと、
恥ずかしさでいっぱいだ。
早くこの経験を日本で活かしたい。
3月8日(木)
朝、李潤澤先生から話があり、
今回の「匂衣」の公演は、
3/15、16、17の3日間3ステージ。
15日と16日は夜9:00から開演、17日は時間未定。
場所は、ドヨ創作スタジオ内の家族劇場で、ということになった。
家族劇場ではしゃぐ正太郎と知美
「今の段階でもかなりおもしろいし、
特に、犬役の龍田知美が良いが、さらに、細部を仕上げてほしい。
お芝居が面白いものになっていれば、
のちに韓国語でコリペのキャストでもやる」とのこと。
僕の出演はあるのだろうか、、、
もう、三日間、稽古していないのだが、、、。
3月7日(水)
公演パンフレット用の写真撮影をしました。
怒鳴った直後で少しだけ不機嫌?
これは舞台用ではなく、あくまでパンフレット写真用のメイク。
こちらでは、これぐらい派手めのメイクをするんだけど、
ちょっと恥ずかしい。
そして、今日、稽古場で怒鳴ってしまいました。
母親役の衣装について、
意見を言ってるうちに口論になってやっちまいました。
ほんと子供ですみません。
でも、作品を良くしたいと思ってやったことなんです。
関係各位、ごめんなさい。
3月6日(火)
「匂衣」の韓国語でのタイトルは、「目が見えない少女と犬の記憶」になる。
ニオイにあたる韓国語はネムセだが、
これは漢字の「臭い」のイメージになってしまうため、
ちょうどいい訳語ないのだ。
それで、李潤澤先生が、
「目が見えない少女と犬の記憶」という韓国語のタイトルをつけたのだ。
今日ついに、その目が見えない少女役の女優が、日本チームに合流した。
李潤姫こと貝野潤姫さんである。
潤姫さんと龍田さんの稽古風景
小さな体に、美しいソプラノ・ヴォイス。
しかも、踊りが得意という潤姫(ゆに)さんは、
目が見えない少女のイメージにぴったりだった。
いよいよ、本番が楽しみになってきた。
超美味いカルククス
さらに、今日は、韓国に来たら絶対食べたいって思ってた、
「カルククス」を食べた。
これは、去年、ミリャンに来た時に食べて、
ほっぺたが落ちて、もう虜になってしまった。
一般的なカルククスとは違うらしいんだけど、、、
チョンマル、マシソッソヨ!(本当、美味しかったです!)
3月5日(月)
密陽市のカフェのラブ・チェアーで
こちらは、アクティングコーチのペ・ミヒャン先生(先輩?)。
3/6に一緒に撮った写真で、こんなに仲良さそうだけど、
一日前の3/5には、散々稽古でしぼられて、口ゲンカになりそうになり、
首を絞めて殺してやりたくなりました。
しかし、ミヒャン先輩は、
誰よりもコリペ版「匂衣」のことを良くしようと、
考えてるのは間違いないのです。
3月4日(日)
劇団の様々な都合で、密陽演劇村から、
DOYO創作Studioに引っ越しました。
演戯団コリペは、ソウル、釜山、密陽、金海(キメ)と
韓国内に拠点が四つあるので、
作品によって、劇団員は行ったり来たりするのです。
ドヨの僕らの部屋。密陽より狭くなってションボリ。
DOYO創作Studioは、金海市にあり、密陽演劇村から車で1時間弱。
ワークショップ受講生約20人と、日本人チーム6人全員が、
巨大なトラックで荷物を運んで、お引っ越し。
ドヨには宿舎、食堂、事務所の他に、劇場が一つと稽古場が二つあり、
さらに、劇団が劇団幹部に提供している一軒家がいくつかあるのです。
劇団の幹部になると家をもらえるという環境は、
日本の感覚だとかなり驚きです。
密陽演劇村の三人部屋。快適だったので名残惜しく。
というわけで、今日は引っ越しの合間に、
時間を見つけて稽古。
3月3日(土) 晴れのち曇り
9:00~9:45 李潤澤先生の講義
9:45~10:30 ミスクさんによる拳法
11:00~13:00、14:10~18:00 匂衣稽古
役が変わったので、僕の稽古が多い。
夜は、「ビョンドゥリ劇場」を見ずに、個人練習で台詞を覚える。
3月2日(金) 曇り時々雨
緊張の一日だった。李潤澤先生が、初めて稽古を見に来たのだ。
開始早々。キャスティングの変更。
俺が、彩香(目が見えない少年として)役をやるように言われる。
「無理です」とか「化粧のシーンはどうしたら、、、」とは言えない。
先生は、「この役のイメージには君が一番合ってる」と言ったのだ。
ここではそれ絶対だ。
まだ到着していない彩香役の女優が加われば、まだ状況は変わる、はず?
とにかく、台本を持って必死でやる。
俺が見ていて思ったのは、
先生は、龍田知美のヨンジュ(犬を演じる舞台女優)役が、
とても気に入ったのではないだろうか?
彼女が登場する冒頭シーンから、笑っていた。
とにかく、稽古がうまくいっているという判断からか、
夏の密陽演劇祭に招聘すると言ってくれた。
(変更が多い劇団だし、あまりにうまくいきすぎでにわかに信じ難いが)
俺自身のことで言えば、意外と「目が見えない少年役」は合ってた。
内向的な台詞が、自分自身の性格と重なって、
思ったより、役に入り込めたし、外から見た印象もよかったみたい。
とにかく、韓国では、「目が見えない少年」を必死で演じよう。
韓国語に訳された「匂衣」の台本
9:00~10:00 李潤澤先生の講義(わが町劇場で)
10:00~13:00 李潤澤先生、立ち会いの元、匂衣の通し稽古。
14:50~18:00、19:30~22:00 匂衣稽古
3月1日(木) 晴れ
9:00~10:00 李潤澤先生の講義(なんと今日は屋外で)
10:00~12:30 ミヒャンさんの立ち方、歩き方レッスン
14:00~18:00、19:30~23:00 匂衣稽古
明日いよいよ、李潤澤先生が稽古を見ることに!
いろいろ不安になる。
なんとなく、みんなが個人のことで手一杯で、
(そもそも役者とはそういうものかもしれないが)
チームとしての息が、まだ合っていない状態の気がする。
明日は、声を掛け合ってやっていきたい。